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第43回 臨床研究推進啓発セミナー
システマティックレビューの正しい読み方 ーGRADEシステムを理解するー
(研究デザインBrushup)

以下のとおり、第43回 臨床研究推進啓発セミナー(2022年度 第1回 臨床研究発展セミナー)を開催致します。

皆様のご参加をお待ちしております。

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開催日時・場所

 日時:2022年9月15日(木)18:00~19:00
 会場:Web配信形式での実施です

演題

システマティックレビューの正しい読み方
ー GRADEシステムを理解する ー
(研究デザインBrushup)

|概要

 エビデンスに基づいた医療 (Evidence Based Medicine: EBM)は今や確固たる地位を獲得しており、EBMを実践しない医療は今や考えられません。エビデンスピラミッドによればEBMの頂点に立つのはランダム化比較試験 (Randomized Controlled Trial: RCT)を統合したシステマティックレビュー/メタ解析 (Systematic review: SR/Meta-analysis: MA)です。しかし、質の低いRCTを統合したSR/MAではその効果推定値の信頼性は決して高いとは言えません。結果の"信頼性"の評価をせずに、出てきた結果を鵜呑みにして患者にその結果を適用した際には、患者に害を及ぼしてしまう可能性もあります。SR/MAの結果はエビデンスピラミッドの頂点にいるからこそ、その効果は諸刃の剣であり、益にも害にも傾いてしまいます。SR/MAの結果をどれくらい"信頼"して良いかは、"エビデンスの確信性"の評価なくして成し遂げられません。

 "エビデンスの確信性"の評価のためにはエンビデンスの質をGRADE systemで評価することが必要です。GRADE systemによる評価では、5つの要素を評価し最終的に4つのgradeに分類します (高、中、低、非常に低)。たとえ効果推定値とその95%信頼区間が臨床的に意味ある値であったとしても、エビデンスの確信性が"非常に低"の場合にはその結果を患者に適用するのに注意が必要です。本講演ではSR/MAを正しく読み解くために必要なGRADE systemの解説を行いながら、SR/MAの落とし穴について解説したいと思います。同時にSR/MAのrisk of biasの評価から見える質の高いRCTのポイントについても触れてみたいと思います。

講師

慶應義塾大学病院 臨床研究推進センター
教育研修部門 特任助教 安田 英人 先生

|対象

これから研究を始める若手研究者・研究支援者や大学院生をメインターゲットとしています。
医師・歯科医師、看護師・薬剤師等のメディカルスタッフ、事務職員などの病院教職員(学外の方も参加できます)

お申込方法

慶應義塾大学病院 臨床研究教育研修 受講管理システムよりお申込み下さい。

▶お申込みはこちら (申込締切:2022年9月12日)

お申込み頂いた方には受講管理システムにご登録頂いているメールアドレス宛に当日の受講案内(ZOOM URL)をお送りします。
*本セミナーは臨床研究推進センターの研修として位置づけ、出席確認を致します。

 ポスターはこちら

主催(お問い合わせ先)

 慶應義塾大学病院 臨床研究推進センター(担当:教育研修事務局)
 e-mail:keio-edu-tra@adst.keio.ac.jp