臨床研究の進め方

治験と通常診療の違い

通常の診療は、患者さん自身の健康上の利益を目的として行われる医療行為で、その内容は患者さんに応じて千差万別です。これに対して、治験は薬の開発を目的 として行う医療行為で、予め決められた実施計画に基づいて行われます。従って治験の場合は、実施計画の定める一定の条件に合致する患者さんにご協力をお願 いすることになります。また、実際に行う医療行為の内容についても、治験実施計画の規定に沿って行う必要があります。

インフォームド・コンセント

臨床研究についてのご説明は、医師および医療スタッフから、文書を用いながらわかりやすく行い、疑問や確かめたい点があれば自由に質問して頂けます。その上で、誰にも強制されることなく、ご自分の自由な意思で参加をお決め頂いた場合、これを「インフォームド・コンセント(説明をご理解頂いた上での同意)」 と呼びます。インフォームド・コンセントは臨床研究を行う場合の大原則であり、これに反して研究が行われることはありません。なお参加を決めた後も、もしお考えが変わった場合にはいつでも取りやめることができ、その場合にも引き続き適切な治療を受けられることが患者さんには保証されています。